プリキュアや仮面ライダーになれなかった人


 上のツイートを見た。リツイートもしたが、感想を欲しいと伝えることが卑しいことだと思っているのが間違い。
 立派な作家であれば、感想を欲しい/感想を受け付ける準備があると言うことを、読者や視聴者に知らせなければいけないのだ。
 一般に情報の消費者は、コンテンツの創造者よりも、びっくりするほど気が弱い。「面白くなかった、気に入らない、不愉快だった」と言う感想を(当人に直接届けるのではなくて)遠くから呟いたりするのにも、怒りや憤りに背中を押されないと出来ない程気が弱いのだ。
 まして「良かった、好きです、次も楽しみ」と言った善意に属する感想を伝えようとするには、多分信じられない程の勇気を振り絞る必要が、気の弱い人々にとってはあるのだ。
 だから、優れた作品を生み出して世に発信するクリエーターは、「みんなの応援待ってるよ」でも「番組の感想を教えてね」でも「ご意見ご希望は○○まで」でも視聴者に感想を言葉にさせる背中を押すところまでやってこそ立派な仕事をしたと言えるのだ。
 プリキュア仮面ライダーでも直接的な表現になっているかどうかは別にして、感想を欲しいと作品の内外から視聴者に発信しているし*1東映やらワーナーマイカルやらの組織体としても同様に「感想クレ」と言っていると思う。
 キチョーの語彙の中には「感想クレクレ厨」と言うのはないが、そんな語彙を使う文化圏では感想を欲しいと言うことが卑しいことだとされている字面だ。そんな文化圏は、モノを知らない子供の中だけの文化圏であって欲しいが、案外こどものまま大きくなっちゃう人も少なくないからなぁ。
 同人活動をやめたとされる御仁も、つまらないことで悩んで周りに相談出来る大人もいなかったのか気の毒に。書いた御仁に「ネタにマジレスw」くらいにに思われたら気が楽なのだが、多分本当に悩んだンだろうな。【2016.01/10細部修正】

*1:プレゼント企画でハガキに番組の感想を書くように促したりしているのは直接的だし、番組の最後にちびっこからのイラストを紹介したりするのもそうだ