先ほど最新刊をAmazonで注文したが、今回この記事で紹介したいのは既刊のほう。
おともだち よみきかせ絵本シリーズ26 スマイルプリキュア!(1) えがおの プリキュアで ウルトラハッピー (講談社のテレビえほん(おともだち))
- 作者: 講談社
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/03/02
- メディア: ムック
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今さらなんだけど、みゆきたちのネクタイってそれぞれのカラーの色してるんだね。あかねは橙じゃなくて赤だけど。他の生徒は赤だから、赤が正しいのかな?
みゆき達は、校則違反なんだろうか?
それとも、自分の脳がプリキュア脳になってしまって、勝手にプリキュアカラーに脳内補正しているだけだろうか?
なんでも蝶 キュアデコルゲット!2012年2月19日第3話
[引用終]
そんな疑問でモヤモヤするときは、「おともだち よみきかせ絵本シリーズ26 スマイルプリキュア!(1)」を確認して欲しい。
TVシリーズが始まって比較的間もない時期にリリースされた絵本であるが、この絵本の挿絵を見ると、他の生徒たちのネクタイの色も赤だけでないことが判る。TVでも本当は生徒それぞれが好きな色のネクタイを着用しているのだが、それをそのまま表現してしまうと色の塗り分けの指定や結果のレビューに工数が掛かり過ぎてしまうし・誰が主役だか判りづらくなってしまうため、デフォルメして表現しているのではないか…とブログ筆者は解釈している。主人公格以外のキャラの髪が比較的地味な色で塗られているのと同じ理由だと思うのだ。
だから、みゆき達が校則違反なんだろうか?と心配する必要はない。アニメの主人公の髪がオレンジ色や緑色に塗られていても、必ずしも髪を染めていることを意味する訳ではないのと同じように読み解けば良いのだと思う。
ハートキャッチプリキュア!で2冊、スイートプリキュアで2冊…と発表されて来た文/摘木葉枝芽さんになる絵本はこれで5冊目であるが、相変わらず良いところは変わっていない。今回はプリキュアが5人と言うこともあり、見せ場として描くざるを得ない変身に相当な行数を割いてはいるが、安心して読める、気持ちが温かくなる文面は変わらない。
みゆきが転校生であることは絵本では描かれておらず、プリキュアの物語の絵本をみゆきが読んでいるシーンから始まる。次の未開きから「みゆきはまた絵本?」などと話しかけてくるあかねたちは、何の説明も必要なく・当たり前にみゆきの友達である。*1
転校と言うイベントはドラマチックではあるが、転校前はどうだったのかとか様々な余分な憶測も髣髴させてしまう。転校生と言う設定を避けたのはページ数・行数の都合からだったのかも知れないが、いずれにしても結果として・絵本の読者にとって必要な内容だけがギュッと詰まった文面になっているのは毎回気持ちが良い。
最終の見開きに「おはなし しっかり きけたかなクイズ!」が収録されるようになったのは、過去4冊からのフォーマット上の変更になる。賛否はあるかも知れないが、より低年齢層の読者を意識した試みだろう。
蛇足
以下は、ブログ筆者の妄想。
七色ヶ丘中学校(これはTV版の設定で、絵本では学校名は表現されていない)と言うくらいなので、キチョーとしては制服のネクタイは7色から選んで良いことになっているのだと思う。追加戦士2名分の色が用意されていると、TV開始時点では考えていたものだ。
少なくとも人気のあるネクタイの色は赤で、(20%よりは目立って多い程度の)比較的多くの生徒が赤色のネクタイを選んでいる…と言う解釈は出来るだろうと、最初の10数話くらいまでは考えていたような気がする。みゆきよりも1年早く転入してきたあかねは、新しい学校に早く馴染みたくて着用者の多い赤を選んだ…とかの設定もあったりして、とも考えていた。
[前回のレビュー]
*1:強いて言うと「また」の2文字で良く知り合った友達であることを説明している。大変上手な文面と思う