稲穂色の女性戦士のこと

 あぶら超人さんのツイートに絡んで「キュアハニーさんの器」と言ったものの肝心の器がどんなものか伏せてしまった格好なので、乾燥中のそれを撮影してここに。
 乾燥中のため絵柄はさかさまだが、正位置にしたところで、この器の良さを写真で伝えるには、撮影者の技量が知れているため、気にしない。
 文章で言えることは、この器で飲むとお酒が美味しいと言うことだ。以前にグラッパ通販で取り寄せてこの器で飲んだ時だけは例外で、あまりに度数が強くて溶けてしまうのか酒にプラスチックの匂いがついてしまって慌てて別な器に移し替えたことはあった。
 昨夜に飲んでいるブラックニッカクリアは37度ほどで別に大丈夫なのだが、グラッパの40度との差で明暗を分けるのか。いずれにしても元々はシェイクを1回作って飲み切りする*1ことを目的としたカップだから、度数の強いお酒を飲むのに使うのは本来の用途ではない。
 料理(やお酒)の味を器が左右するのは、通常は材質と形状が大きく関わるところだが、プリキュア食器に関しては絵柄が中心的な働きを担うのであって、多くの場合は器の使用者にとって好きなプリキュア(妖精さんでも良い)が描かれているかどうかが関心事になる。
 同種のアイテムが(ポケモンや妖怪・ディズニーなどのように)多数種供給されていてる場合は好きなキャラクターが「どのように」描かれているかが関心事になる場合もあるが、プリキュアの食器と言うカテゴリだと「どのように」までは行かないことが多いので、同じくらい好きな異なるキャラクターが描かれた複数の食器を比べる場合は各キャラクターの普段の行動が味を左右すると言うことになる。
 プリキュアの場合歴史的に食の細い娘は存在せず、食女神・食天使が並居る…と言う状態だが、キュアハニーことゆうゆうの食女神ぶりは他キュアと一線を画している。
 キャラクター食器が味を美味しくする効用を発揮するようなキャラクター付けは「料理(或いはお菓子作りなど)が得意/好き/上手/こだわりがある」「料理エピソードがある」「食べることが好き/食いしん坊」「家が食べ物屋さん」などだと思うが、歴代プリキュアでも複数該当する娘は多い。複数該当する娘は多いのであるが、それがキャラクター設定の根幹になっていると言える娘となると多くはない。ドリームさんの食欲旺盛ぶりは並々ならぬものではあるが、それがなくても夢原のぞみのキャラクターは充分成立する(と思う)から、食欲旺盛はドリームさんのキャラクター付けの根幹ではないだろうと。
 「家が食べ物屋さん」と言うのは後付けで盛るのは難しい設定で、人数も限られて来る、行数の限られたキャラクター紹介でも繰り返し説明されるのでそのキャラクター(への理解)の根幹にもなり得る。ゆうゆう以外では、ひかり・咲・こまち・奏・あかね・マナが該当する。実はお茶の先生のおばあさまに身を寄せているエースさんも該当するかも知れない。
 ひかり・咲・こまち辺りは、他のキャラクター設定のついでに「ちなみに食べ物屋さん」な程度であって、そのお店の部分が別な設定でも彼女らのキャラクターはぶれないだろう。マナのキャラクターと洋食屋さんの娘と言う設定との関係なんかはもっとハッキリしていて、あの「相田マナ」と言うキャラクターの先に定まっている部分を説明するために、あの祖父と父で営む洋食屋さん(と家族構成や建物の構造)が設定された感じだろう。
 食べ物屋さんの娘と言う設定がキャラクターの根幹に関わっていると思えるのは、(ゆうゆう以外では)奏・あかねの2人くらいだと思う。奏・あかね辺りは、洋菓子(カップケーキ)やお好み焼きの味を変える神秘のプリキュア食器の絵柄になり得る。実際、前者はガチファンの子向けに、後者は大友向けに商品展開がされていた筈だ。料理の種類は限定されるが、カップケーキ用のスプーンやお好み焼きのコテは、入手出来ればそのグッズを使って食べたい。
 ゆうゆうの食女神ぶりは料理の種類を選ばないし食べる場所も選ばない、変身前後を通じて一貫して食べることに拘った態度は突出したものだと思う。そんな普段の彼女の行動を見ているから、ゆうゆう(キュアハニー)が描かれた食器は、プリキュア食器の中でも食べ物を格別に美味しくするのだ。かつて犬のプリカードを使った時の「犬って大好き」発言は今から思うとファントムに昔飼っていた犬を重ねて見ていた行(くだり)への伏線だった訳だが、リアルタイムではまさか食材として…と思ったりさえしたなぁ。
 そんなキュアハニーさんのことが、キチョーの中では、好きなプリキュア(女性戦士)としてブロッサムさんに次ぐ第2位です。

*1:ハートキャッチの頃は2回分のシェイクの素が入っていたが、ドキドキの頃かに1回分に変更された