おおっと、バージョン21

 このネタもしつこくなってきた。
 バージョン21の履歴も1行。こんなのが今頃直るの?

  • 酒場において特定の操作方法を行うことによりアイテムが複製されてしまう問題を修正しました。

 商売柄あまり他人のことを言うと自分に応報してきそうな気もするが、ホワイトボックステストが足らない感じたよね。
 ROM化しない世界、ネットワーク上で(少なくとも10年前に比べれば極めて手軽に)アップデートが効くようになった世界ではそんなにも気軽に「売り物」をリリースしてしまうものか?
 いやいや、そうなってしまうのも仕方ない状況と言うか理由と言うか、そうなっていることを肯定するに足る理由もないでもない。

  • 完璧を期するよりも、早い時期に動くものをユーザーにリリースしているとも言える(早く遊べた者勝ち)
  • どの商売にも競争はある訳で、早い時期にリリースするのも競争に勝つ大事な一因とも言える(ライバル会社に対する先手必勝)
  • もしアップデートにかかる人月が真面目にテストした場合に比べて甚大になるとしたらこの理由は成立しないけれど、市場でテストして貰えれる前提で初期テスト費用か浮く?
    • アップデートのための費用が発生する頃には既に(そのソフトの)売り上げが入っている訳で、初期にテストする費用が足らなかった分は売れたお金で実施する??
    • 充分に売れて且つ適切に市場でテストされた場合だけ、アップデートすればOK???

 後になるほど怪しいことを書いているが、決して特定の会社を批判したい訳ではないしPoBは面白いと思う。(この記事は自分のことも含めて色々吼えている)
 単位時間当たりに求められる開発規模は(命令数、バイト数と言う観点に於いてなら確実に)年々増大している。
 振り回さなければいけない技術も日々増え続けている。
 相対的に常に昨日よりもラピッドな開発が求められる。
 ラピッドな開発をサポートするツールを覚える必要が生ずる*1が、どこかにいる競争相手も同等か全く同じラピッドツールを使い始めるので相対的な競争の厳しさは変わらない。*2


 うぅ、話が大きくなって纏まる気配がない。
 とりあえず今日のところは『それでも新しいことを覚えるのが楽しくして仕方ないので、この仕事をやめられない』ことにしておく。
 本当はこんなものでは済まない。ラピッドツールを提供している側の(この業界の)関係者も上記と同様の苦しみに苛まれていることに想いを巡らせば、この世界にはどれだけの地獄が広がっていることか…。

*1:増えた「振り回さなければいけない技術」の1つ。しかも自分で使い方を覚えるだけでは済まず、そのツールの使い方の教え方を覚えなければいけなかったり、そのツールによって見積もりの指標が変わったりする。見知らぬリスクも生ずる筈なのでそれもコントロールしなければならない

*2:ドラえもんテクノロジーは独り占めしてこそ価値がある