先週だったかに、この本が話題になっているとTVで取り上げられていたのを見て、入っていたかなぁ…とDS文学全集を取り出した。
体制と庶民の関係とか労使の関係とかは、実は今でも昔でも大差はなくて、その時代その時代でいつでも「昔は酷かったけれど今は(まとも)になった」と言う勘違いの元で成り立っていると思う。*1
ホンの200年くらいしたら、21世紀の我々のしてることも受けている処遇も、不合理な上、不道徳なものに見えると思う。
蟹工船の労働者の代表たちは物語のクライマックスで不合理極まりない仕打ちを受ける*2のだが、社会が“まとも”になるために不合理極まりない事件が必要なことは、今後もしばらく同じかも知れない。
前に読んだ学問のすすめでは、(それを訴えた上で)法律が改まるまで不合理に耐えろと書いてあったが。