ENTシーズン4

 40周年…と言うのは、仮面ライダーウルトラマンと同様のレベルで永く愛されているシリーズと言うことになる。
 このシーズン4の中で優性人類絡みのエピソードがあったが、その背景や歴史的経緯についての説明が作中でも解説書でも歯切れが悪い…。ネットで改めて調べると分かる、発端になった優性戦争自体が199x年のことだからだ。
 1960年代に放映開始したSFの中の近未来がリアルの時勢では過去になってしまう…その時点では、作品の寿命がこんなに長いとは予見している筈もないので仕方ない。
 ENT自体はおよそ今から150年後の世界の設定*1だが、スタートレックと言う人気シリーズが150年後にも継続している可能性はあると思う。
 テキスト解説に依れば「暗黒の地球帝国」エピソードの収録中に打ち切りが決まったらしい。
 シーズン3程ではないにせよシーズン4も、2〜3週に跨る長いエピソードが多かった。それは予算の都合と言う事情が大いにあった様子だけれど、2〜3週分の予算を1つのエピソードに費やした結果として1つ1つのエピソードは冗長に感じられた。
 こう言ってはアレだけれど、予算がないならないなりに「引き裂かれたクルー」*2のような地味だけれど中身の濃いエピソードを増やして欲しかった。2話分の予算を派手な演出につぎ込むほうが視聴率巻き返し策として説得力があったのだろうけれど、結果としては裏目に出たのだと思う。
 「暗黒の地球帝国」については、2話分の中身があったと思う。このBOXの中では「死の観察者」がキチョーのベスト。

*1:放映時点からちょうど150年後だった模様

*2:原題は「SHUTTLEPOD ONE」